アイランドな日々

ギタリスト岡本博文のブログです

お嬢さんにあてたmail

 

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一番、僕を古くから応援してくださってるママさんからmailが来ました。
お嬢さんが、僕の音楽を気に入って下さってるそうです。楽器を習ってるそうで、厳しいレッスンをうけている頃、僕の音楽に彼女は感じるものがあったらしい。「風景が見えて来て、たのしくてウキウキして来る」おかあさんから、彼女に読んで聞かせて欲しいと思ううち、書き留めておきたい文章になりました。
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ぼくらの音楽を気に入ってもらってありがとうございます。僕は、ストーリーや色彩のある音楽が好きだし、どうやって自分の感じたものを表現出来るかいつも考えて来ました。

色んなものをマネしたり、マネしたものを何かと混ぜ合わせたり、時には、理論の勉強をして出来る限りの可能性を要らないと思えるものまで書き出して、まるで科学者のように試してみたり、そんなことをしてきました。曲を作る事はすごく楽しい事ですが、最後にfineと書くまで仕上げるのは、根気のいる作業です。

せっかく自分で書いたものでも、上手く弾けないと作曲を始めたときのウキウキ感はどこかに行って、「大したものではなかったか」と疑問に感じることもあります。

楽器の演奏もそうで、人の心に届くと言う事は、まず自分の心に自分の演奏が届く事が肝心で「私は、これだけいい気持ちだけど、みんなはどうなんだろう?」って思うところが、人の前で演奏する始まりかもしれません。

そうすると自分の最高の物をお聞かせしたいから、練習することになる訳です。何度やっても、決して間違わない、同じ軌道を通って、同じ場所に着地したい。それはスポーツも音楽も、そして全ての芸事に共通する部分です。

 これは結構、しんどい。


だからこそ、最初に心を「楽しい」で一杯にして、そしてもう少しだけ、楽しいの延長に「夢」言い方を変えれば「fine(ゴール)」を描く事を大事にしています。努力するというのは、とっても大変なことなので、時によって「夢」とか「楽しい」をまるで貯金を使ってしまうように消費してしまうんです。だから「楽しい」こと。それから「自分の夢」について、いつも思って欲しいです。


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まるで自分にあてた手紙のようです。
彼女に幸せな毎日が訪れ続けますように。

写真は、切って置いておいたら根が生えて、今も生きてるミント。既に数ヶ月。