アイランドな日々

ギタリスト岡本博文のブログです

ばんばひろふみさんの新しいCDのレコーディング

70年代「イチゴ白書をもう一度」などで大ヒットを飛ばした、ばんばひろふみさんの新作で2曲アレンジさせていただくことになった。今回、ディレクターの木村文子さんから「楽器編成どうします?弦楽カルテットも入れられますよ」と最初に言われて「あ!入れる入れる!」と弦カル入りを前提にしてアレンジしよう、と依頼をお受けしたんです。しかし、やっぱり曲と言うのは、向こうから望んで来るもので、コードを弾いて、歌詞を眺めると曲の完成度の高さに、大体アレンジも決まって来るものです。結局、1曲のみ、弦に入っていただくことにしました。オーボエ担当の上品 さん(うえしなさん、名前から上品だ)が声をかけたメンバーは、フレッシュな4人です。
RAGの社長、須田氏(昔、ラグマス。今は『シャチョ〜』というニックネーム?)は、プロデューサーと記録係で大忙し。以下、須田社長の写真。

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最初は、やや緊張気味。しかし、そこは若いメンバー。曲に慣れるのも早く 若々しいアンサンブルが響いて来ます。今回、緊張してたのは僕も一緒。以前、astroricoで弦を書いたことがあるけど、録音でしかもポップスで弦をアレンジするのは、この歳で初めて。楽しみと同時に思ったように響くか不安でもあった。しかし、思い通りの響きがして、とってもホッとした。誰より安堵してたのは実は僕です。歌と鮮やかな弦の対比がテーマだったのですが、良い音源が録れて本当に嬉しい初日となりました。皆さんありがとう!写真の僕は、難しい顔で自分で書いたスコアとにらめっこしてます。

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弦の調子も上がり「ここはこうしたい」「あそこはやりなおしたい」と自発的な意見も出て来ます。全部をコンソールでまとめ聞き。Okamoto Islandでもお世話になったエンジニア、阪本氏も頼りになる一言が飛び出します。チームワークはバッチリです。
一番、手前が須田社長。20代の頃は、ばんばさんにそっくり、と言われてました。その二人が今「京都発信」で手を組んでいるのには感慨深いものがあります。ばんばさんは、僕にとっては京都発信の大先輩。見習うべきところがたくさんあります。そして、自分がなぜこの曲を任されたのか、とっても感じ入るところがあり、今回は僕もスゴくやりがいを感じています。 

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僕は、これで終了。このあと、別のアレンジャーの小松氏の曲の録音が夜半まで続いたそうです。皆さん,お疲れ。

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録音もサクサク進み、予定どおりに完了。 
今回、ばんばさんの歌手としての牽引力を感じました。こんなこと言って失礼だけど、シンガーソングライターって、歌を書くだけでなく、やっぱり歌手としても一流なんだとあらためて感じました。そして、紳士です。人の余裕というのかな。また良いお手本が出来たと思います。感謝です。

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今日は、とても楽しみな曲のリズム録り。旧友、中村岳(パーカッション)さんと信頼する田辺モット(ベース)さんの顔合わせ。どんなマジックが起きるでしょう!楽しみ。